子供の柔らかくデリケートな肌は、虫刺されに対して大人よりも過敏に反応し、大きく腫れたり、水ぶくれができたりすることがよくあります。子供の虫刺されで、保護者が最も注意しなければならないのが、水ぶくれを掻き壊したことから始まる二次感染、特に「とびひ(伝染性膿痂疹)」です。とびひは、主に黄色ブドウ球菌という細菌が、皮膚の傷口から侵入することで起こる感染症です。虫刺されによる水ぶくれは、痒みが非常に強いため、子供は我慢できずに、つい掻きむしってしまいます。その結果、水ぶくれの皮が破れ、傷口ができてしまうと、そこが細菌の格好の侵入口となるのです。とびひの典型的な症状は、最初にできた水ぶくれが破れてジクジクし、その滲出液(浸出液)が乾いて、まるで蜜のような黄色いかさぶたができることです。そして、この滲出液には、原因となる細菌が大量に含まれているため、子供がその手で体の他の部分を掻くと、火事の飛び火のように、あっという間に全身に水ぶくれやただれが広がっていきます。これが「とびひ」と呼ばれる所以です。とびひは、感染力が非常に強く、兄弟間や、保育園・幼稚園の友達同士で簡単にうつってしまいます。そのため、とびひになった場合は、医師の許可が出るまで、プールや水遊びは禁止となります。子供の虫刺されで水ぶくれができたら、とびひを防ぐために、まず爪を短く切り、掻き壊さないように言い聞かせることが第一です。そして、患部を清潔に保ち、痒みが強い場合は、市販の痒み止め薬を塗ったり、冷やしたりして、できるだけ掻かないように工夫します。もし、水ぶくれが破れてしまったり、黄色いかさぶたができたりした場合は、自己判断で市販薬を使い続けず、速やかに小児科または皮膚科を受診してください。医師は、原因菌に合わせた抗生物質の軟膏や、場合によっては内服薬を処方してくれます。早期の適切な治療が、とびひの拡大を防ぎ、きれいに治すための鍵となるのです。
子供の虫刺され水ぶくれ、とびひに注意